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エキセントリックな時計の世界へようこそ。

やっと帰ってきた。私の6日間にわたるジュネーブの荒野への滞在が終わった。

出発前に、この1週間はスイスの時計業界でしか見られないようなあり得ない展開を目撃することになるだろうと書いたが、それは間違っていなかった。新記録に次ぐ新記録、莫大な金額が飛び交い、収益と関心の両方で新たな高みへと押し上げられていく業界を目の当たりにしながら、何であれ、パンデミック後の世界に少しずつ近づいていることを実感した。

これまで参加してきたニューヨークのオークションに比べて、とても斬新な体験だった。私が見た限りではアメリカのメディア関係者はほとんどいなかった。客層は国際色豊かで、大物コレクター(ジョン・ゴールドバーガー〈John Goldberger〉氏、クロード・スフェール〈Claude Sfeir〉氏、ウィリアム・マセナ〈William Massena〉氏、ゲイリー・ゲッツ〈Gary Getz〉氏など)、昔ながらの個人ディーラー(イタリア人が多い)、時計メーカーやブランドの幹部(フランソワ‐ポール・ジュルヌ〈Francois-Paul Journe〉氏、マックス・ブッサー〈Max Busser〉氏、レジェップ・レジェピ〈Rexhep Rexhepi〉氏などが複数日にわたって参加)、小売店の有力者(マイケル・テイ〈Michael Tay〉氏、ダニー・ゴブバーグ〈Danny Govberg〉氏)など、まさに錚々(そうそう)たる顔ぶれだ。

ジュネーブ滞在中、私はみなさんにお伝えしたいことをリストアップした。このイベントを取材するのは初めてだったため、正直なところ少し興奮していた。本記事でその臨場感を味わっていただけると嬉しい。

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